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心地よい暮らしを求めて

老人ホーム選びの体験記(1)

心地よい暮らしを求めて

人生の終わりを過ごす場所として、老人ホームは慎重に選びたいもの。何度足を運んで見学しても、自分なりの判断基準がなければ、結局は「なんとなく」できめてしまう方も多いといいます。
今回は、『民間施設入居相談室』を経て、納得できるホームに巡り合えたという青木さん(57歳・仮名)にお話を伺いました。

ホームが決まってほっとしたものの入居してから分かった様々な不満
同居していたお母様が脳梗塞を患った青木さん。不動産業をお二人で切り盛りしていた矢先の出来事でした。何も分からない状態でホーム探しを始めたものの、 「その頃の私は介護と社長業で心身ともに消耗していたんですね。近隣のホームなら安心と、早々に決めてしまったのです。」
しかしそこで青木さんが体験したのは、想像だにしない出来事でした。例えばホームでの食事は、ヘルパーが二人の入居者の間に座って、スプーンを機械的に交 互に動かすだけ。そのためお母様は「経口での食事は困難」として、チューブでの摂食に変更させられてしまいました。自室での身の周りの世話も、コップを 洗ってから、排泄物の処理へと移行するはずが、逆の手順で行うヘルパーもいたといいます。
「もちろん一度手を洗ってからでしたけど、気持ちのいいものではないですよね」
そんな基本的なことが、なぜそこでは守られていなかったのでしょうか。
「そのヘルパーさんはベテランの方でしたが、なにしろヘルパーの数が少なかったので、時間に追われて忙しそうでした。入居する時に聞いた職員数は、ヘルパーの数ではなく、事務員も含めた数だったのだと後からわかりました」
また医療面での不安も様々に青木さんを苦しめました。
「往診医とヘルパーとの連携が薄かったので、普段の母の病状が正確に医師に伝わっていなかったりしました。私はたまたま以前の仕事から、薬の知識も多少あったので、医師にお願いして薬を見直してもらったこともあったんですよ」

諦めない気持ちを持ち続けついに納得できる施設へ移動
それらの件を目にするにつれ、青木さんは多忙な社長業の傍ら、気になることを箇条書きにしていきました。その後、そのメモを持って施設長に直談判を行った ものの、他の入居者から特に批判は出ていないという理由で、真剣に耳を傾けてくれることはなかったそうです。
結局そのホームでは、2年間に施設長が三人も異動。施設長自身が現場に馴染まないうちに異動してしまうのです。これでは誰だって、本腰を入れて取り組む気 持ちが萎えるのは当たり前、そう空しくなった青木さんは、思い切って役所の福祉課に苦情申し立てをすることにしました。海外生活や外資系の会社での勤務経 験もある青木さんには、自らの意見を明確にするのは自然なことでした。
「申し立て後は調査員に視察に入って頂きましたが、法的な強制力はありませんから『視察完了と今後も観察はしていく』という連絡を頂いて終了となりました」
そんな風に一段落はしたものの、青木さんはすでにお母様を、その施設に入居させておく気にははらなかったそうです。
そんな時、たまたま目にしたのが『民間施設入居相談室』の看板でした。
「なによりひとりで抱えていた悩みを相談員に聞いてもらって、ホームの選択肢が広がりました。それまでの行き詰まり感が解消されたのもうれしかったですね」
「介護で大切なことは、入居者の尊厳を守って接してくれるかということ。これからホームへの入居を考えている方は、どんどん見学や質問をなさって、ご自分の目でじっくりとお選びになってください」
と笑顔で語る青木さん。

様々な体験を乗り越え、納得できるホームに巡り合えた安心感が伝わってきました。

「青木さんから学ぶキーワード」
1.ヘルパーの数ではなく質のチェック
2.スタッフが短期間で異動していないか
3.ホーム内での様々な場所が清潔かどうか

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